【台北・庄司哲也】日増しに体の機能を失っていく妻の最後の願いをかなえたい−−。台北市職員の黄智勇さん(51)は、難病の脊髄(せきずい)小脳変性症を患う妻、蔡秀明さん(51)と2人で徒歩での台湾1周の旅をしている。夫婦は若いころ語り合った夢の実現を目指しており、台湾では「台湾版・1リットルの涙」と、大きな反響を呼んでいる。
脊髄小脳変性症は手足や言葉の自由を徐々に奪われる難病。この病気と診断された木藤亜也さんの日記をまとめた闘病記「1リットルの涙」は、日本でベストセラーとなり、映画やドラマ化され、症状が広く知られるようになった。
夫妻は結婚20年目。
最新結婚情報は>>結婚ランキング2人の子供に恵まれた。妻の蔡さんは11年前に突然、転んだりするようになり、脊髄小脳変性症と診断された。蔡さんの体力は徐々に低下し、発病から5年ほどで歩行の自由が失われた。夫の黄さんは結婚前に、1人で50日間をかけて徒歩で台湾を1周した経験があった。結婚後に黄さんがこの話をする度に、蔡さんは目を輝かせた。
今年に入り末期の症状となった蔡さんは「私を連れて台湾を1周して」と、黄さんに語りかけた。黄さんは「2人で過ごす時間は残り少ないかもしれない。妻の最後の願いをかなえたい」と、徒歩での台湾1周を決断した。
2人は6月17日に自宅がある台湾北部の桃園県を出発。黄さんは休暇を利用し、蔡さんが乗る車椅子を押して1日に約20キロを歩く...
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